MacGregor 媒体情報

宮里藍、横峯さくらの活躍で、人気沸騰の日本女子ツアーに、今年、また一人、ニューヒロインが誕生するかもしれない。藤田幸希(さいき)ちゃんが、その人。年齢も藍ちゃん、さくらちゃんと同じ、19歳。平均飛距離260ヤードのビッグドライブを武器に、その活躍が期待されている。メディアでの間では、すでに、和製・ミッシェル・ウィという呼び声も高い。ブレイクすれば、日本ツアーが、さらにヒートアップすること間違いなしだ。
藤田幸希 ふじたさいき
1985年生まれの19歳。静岡県出身。現在は栃木県宇都宮市在住。身長170センチ、体重55キロ。中学2年からゴルフを始め、ゴルフ歴はまだ5年。高校2年のときに、栃木県の試合、5試合すべてに優勝。高校3年で関東高等学校ゴルフ選手権で優勝。全国大会では7位 。昨年はアマチュアとして「フジサンケイレディース」で8位でローアマを獲得。秋にプロ宣言をしてクォリファイ・ファイナルでは55位 で、トーナメント・ツアーライセンスを取得。クラブ契約はマグレガー。

 現在、栃木県・宇都宮市に住む藤田幸希ちゃん。地元の鶴カントリークラブで、練習をしているということで、さっそく押しかけてみた。
 コーチ役の父親、藤田健さんと一緒のところを直撃。見た感じは、身長こそ170センチと女性としては、長身だが、ごくごく普通 の、いまどきのお嬢さんという感じ。
 飛ばし屋というから、もっとがっちりした体型かと思いきや、腕なんか普通の女の子みたいに結構、細い。
 ところが、ティグラウンドに立って、素振りをすると、その凄まじい風切り音に、唖然とさせられた。「エッ!!これまだウォーミングアップですよ。もっと振っちゃいましょうか」といってスピードアップすると、ブゥーンという風切り音が辺りに響くほどのド迫力。あまりに鋭いヘッドの走りだけでも、ただ者ではない、大器の片鱗を窺わせる。
 女子プロというよりは、もはや男子の研修生のスイングを見ているようだ。「ヘッドスピードは46くらいですよ」というが、いやいや、それは謙遜で、素振りだけなら50m/秒に近いヘッドスピードがでている。
 業界では、すでに和製・ミッシェル・ウィと囁かれる、そのドライバーショットを、拝見させてもらうと、ボールは男子プロ並みのデカ球で、高々と上がりながら、なかなか落ちてこない軽いドローボール。自己申告の260ヤードはラクに、クリアしている。思いっきり、引っ叩けば、280ヤードは飛ぶのではないかと思わせるポテンシャルを秘めている。
 キャディバッグを覗きこむと、ドライバーはマックテックナビGのロフト9度。3番、5番ウッドのロフトは13度と、18度。アイアンは3番からのセッティングで、それもマッスルバック。シャフトはダイナミックゴールドのS200。フェアウエーウッド、アイアンともに、マグレガーのプロトタイプだ。
 ミッシェル・ウィと同じような、男子プロなみのセッティングになっている。最低でもヘッドスピードが46m/秒以上なければ、満足な飛距離は得られないセッティングなのだ。
「カメラマンの方やギャラリーの方が、多いほうが、集中力が増して、好きなんです」と、プレッシャーを楽しめる、天真爛漫な、お嬢さん。
「藍ちゃんは、優等生。さくらちゃんは、野生的。私は、お笑い系かな?」というくらい、周囲を和ましてくれる明るさも幸希ちゃんの大きな魅力。今季は「20試合くらいでられそうです」というから、どんなパフォーマンスを見せてくれるか、目が離せない存在であることは間違いない。

 女子プロとしては、強烈なヘッドスピードを生み出す割に、スイングそのものは、非常に静かに見える。
 中学時代、陸上と水泳で鍛えた下半身の強さが、その秘密。腕をどんなに強く振っても、下半身が、しっかり安定しているために、体が全く暴れず、軸もブレない。
 お手本にしているプロは「アーニー・エルス」というだけに、スイング軸に近い体の動きは、決して速くは見えないが、腕の振り、リストの使い方が巧みで強烈なヘッドスピードを生む要因になっている。
 具体的にいえば、腕を脱力させ鞭のように振り、インパクトゾーンではリストを柔らかく返し、ヘッドがスムーズに手元を追い越し、フォローでは、右手がしっかり、左手の上に位 置している。これは、インパクトゾーンで、手元を小さく、ヘッドを大きく振っている証拠で、それだけ、瞬発的にヘッドを走らせることができるわけだ。
 また、フィニッシュでは、シャフトが右耳のピアスに当たるほど、クラブをしっかり振り抜いている。腕の筋肉を柔らかくしならせヘッドを振るという意識がないと、ここまでしっかりクラブを振り切ることはできない。このヘッドを振るという意識もまた、強烈なヘッドスピードを生む要因といえる。

コーチ役の父親・藤田健さんは、栃木県を代表するトップアマで、ハンディもプラス2の腕前。県内でも屈指の飛ばし屋で、50を越えたいまでも、300ヤード近いビッグドライブを維持している。その、父親・藤田健さんが、幸希ちゃんに伝授した、飛ばしのテクニックを教えてくれた。

 下半身は強かったので、主に腕の振りを教えました。とにかく飛距離を出すためには、ボールを、しっかり捕まえることができないと、話になりません。また、ヘッドスピードを上げるには、体の正面 で、ヘッドが手元を追い越すように、手元とヘッドを入れ替えることが大切です。ヘッドと手元を一緒に振っているようでは、ヘッドスピードは上がりません。
 最初は、肩を絶対に開かないで、ヘッドを思い切りターンさせて、徹底的に左に強烈なフックボールを打たせました。右足の前でヘッドをターンさせながら、ヘッドが手元を追い越すくらいに極端にやらせました。その練習だけで、もう何千球も打たせましたね。
体の正面でヘッドが手元を追い越すように入れ返るのだが、そのためには、右足の前でヘッドが手元を追い越し、ヘッドをターンさせるくらいの意識が必要だ。

 最初の話と連動しますが、肩を開かずに、フォローでは、ヘッドを思い切り、左へ振り抜かせました。感覚的には、インパクトでは、まだ背中が目標を向いている感じで、背中を目標に向けたまま、ヘッドを背中の方に振る感じです。すると、頭なんか絶対に動かせない、軸も動かなくなります。頭や軸というのは、動かさないのがいいのではなくて、動かないスイングをすることが大切なんです。ですから、ボディターンでクラブを振るという意識は、彼女には全くないはずです。体が開いたら、シャフトは寝て、フェースは開くし、ヘッドスピードも上がりません。
インパクトで肩が開いたら、ヘッドも走らないし、方向性も悪くなる。肩を開かないためには、インパクトで、ヘッドを背中の方に振るくらいのイメージ

 とにかく、ヘッドを振ることが大事なんです。
 体を開かずにヘッドを背中の方に振り抜いたら、そのヘッドに引っ張られるように体を回していくようにするんです。彼女の場合は、ヘッドをいかに振るかを、最初に教えましたから、ヘッドスピードがあるわりには、体の動きはおとなしく見えるんです。アーニー・エルスをお手本にしていますが、彼の場合も体の動きは、非常に静かに見えますが、ヘッドを振る感覚は強いですね。体を回すより、インパクトからフォローでは、ヘッドが体を追い越していくようにしないと、ボールは捕まらないし、ヘッドも走りません。
ボディターンの意識は全くない。背中の方に振ったヘッドに引っ張られるように、体はあとからクラブについていく感じ。重いバットを振ることで、そうした感じを会得した

 ヘッドを速く振るといっても、切り返しから急加速したのでは、かえってインパクトでは、ヘッドは減速してしまいます。インパクトまでは、ゆっくり、フォローでヘッドを加速するように教えました。3対7の割合でフォローを速く振る感覚です。加速状態でインパクトするということが大切です。ダウンスイングではアクセルをジワーッと踏んで、ゆっくり加速させ、インパクト以降に、アクセルを完全に踏み込んで加速するようなイメージです。
インパクトでボールは常に加速状態で、打ち抜くのが、飛距離をだす絶対条件。ダウンスイングはゆっくり加速しながら、インパクトからフォローでフル加速。3対7の割合で、フォローを速く振る意識を持つ
パーゴルフNAVI5月号掲載
MacGregor JAPAN ホーム
 

サイトマップ お問い合わせ
copyrights